「極楽殯儀館」跡地の林森公園に「不義の遺跡」記念碑設置を求める声
現在、台湾全土で公開中の白色テロをテーマにした映画『大濛(だいもん)』。1950年代、薄暗く殺伐とした空間で、無残な姿となった愛する家族の遺体と対面する遺族の痛切な姿が描かれ、多くの観客が涙しています。
しかし、映画を観終えたファンの多くは、物語の重要な舞台であり、人生の終着点として描かれた「極楽殯儀館」の跡地が、現在の台北市中心部にある一等地の「林森公園」(旧14、15号公園)であることを知り、衝撃を受けています。
本日、民間団体や有志らは映画のメッセージを受け、頼清徳(ライ・チントク)政権に対し、覆い隠された土地の記憶を直視し、林森公園に「不義の遺跡(人権侵害が行われた場所)」としての記念碑を設置するよう強く求めました。
映画と史実の交錯:深い霧の中の「最終地点」
『大濛』において、「極楽殯儀館」は単なる背景ではなく、物語を動かす中心軸として描かれています。遺族が家族の遺体を引き取るために多額の「身代金(贖屍金)」を要求される描写は、当時の権威主義体制による剥削の実態を正確に告発しています。
•歴史の真実: 1950年代、馬場町刑場で処刑された多くの犠牲者の遺体は、この極楽殯儀館へと運ばれました。ここは遺族が変わり果てた家族と対面し、深い傷を負った「最初の現場」でした。
•消された記憶: 身寄りのない者や、貧困、あるいは恐怖から「身代金」を払えなかった人々の遺体は、そのまま六張犁墓地へと運ばれ、人知れず埋葬されました。それらの魂は、映画のタイトル『大濛(深い霧)』が示す通り、真相が闇に包まれたまま歴史の中から「不明不白(あやふや)」に消えていったのです。
【強力な提言】地景の正義を直視せよ:「極楽」を日本時代の名残だけにしない
現在の林森公園には、日本統治時代の記憶を留める「明石元二郎総督の鳥居」が保存されています。しかし、提言者たちは頼政権に対し、移行期正義(過去の平等の回復)をさらに推進し、この土地の多層的な歴史を公平に記述すべきだと主張しています。
1.「不義の遺跡」記念碑の正式な設置: 文化部(国家人権博物館)と台北市政府が協力し、公園内に正式な記念碑を設置すること。現在の「レジャーの場」という側面だけでなく、歴史を刻む場所としての現状打破を求めます。
2.身元不明の亡霊への鎮魂: 記念碑の設置は、生きている者のためだけではなく、当時ここで粗末に扱われ、存在を消し去られた被害者たちの魂を慰めるためのものです。「深い霧」が晴れた今、彼らに正式な追悼の場を与えるべきです。
3.映画と教育の連携: 映画『大濛』の社会的関心の高まりを活かし、この場所を「人権教育」の場へと転換。市民が憩いのひとときを過ごす傍らで、民主主義と生命の尊厳の重みを感じ取れるようにします。
結び:映画が終わった後、真の正義が始まる
もし映画『大濛』が観客に「過去」を見せたのだとすれば、林森公園への記念碑設置は「台湾の未来」を守るための行動です。
私たちは政府に対し、この血と涙の歴史を、古い建物の解体とともに灰に帰させないよう要求します。林森公園の緑の中に「真相」という名の正義の花を咲かせ、理不尽に命を落とした魂たちが、ついに自由の陽光を浴びることができるよう願ってやみません。
