中国の習近平国家主席は、中国政府に批判的な民主派が1人も立候補できず、記録的に低い投票率となった香港の地方議会の議員選挙について「順調に完了した」と評価し、香港政府を支持する考えを示しました。国営の中国中央テレビによりますと、習近平国家主席は18日、北京を訪れた香港政府トップの李家超行政長官からことし1年の業務に関する報告を受けました。
この中で習主席は地方議会にあたる区議会について「制度をつくり直し、選挙を順調に完了した」と評価しました。
今月投票が行われた香港の区議会議員選挙では、制度の変更によって中国政府に批判的な民主派は1人も立候補できず、投票率は27.5%と香港が中国に返還されて以来最も低くなりました。
これまで民主派を支持してきた有権者の多くが投票を棄権したためとみられています。
習主席は「『愛国者による統治』の原則を全面的に実行することを全力で支持する」と強調し、香港政府を支持する考えを示しました。
習近平指導部は3年前に反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」を施行したほか、選挙制度を中国政府寄りの親中派に有利な仕組みに変更することで香港への統制を強めています。
原文出處 NHK