米中央情報局(CIA)のラトクリフ長官は5日、ウクライナに対して防衛支援の一環として行ってきたロシア軍の動向などに関する情報の共有を停止したと明らかにした。トランプ米大統領が3日、対ウクライナ軍事支援の一時停止を決めたことを受けた措置。トランプ氏が目指す対露交渉やウクライナとの鉱物資源権益を巡る協議で、同国に譲歩を迫る狙いがある。
ラトクリフ氏は5日、米FOXビジネスのインタビューで、「軍事とインテリジェンス(諜報)に関わる情報の共有を停止した」と説明。そのうえで、ウクライナのゼレンスキー大統領が4日、トランプ氏との2月末の会談が決裂したことへの遺憾の意や対米関係修復への意欲を表明したことを前向きに評価し、情報共有の停止が一時的なものとなることに期待を示した。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、CIAはウクライナ軍基地を含む同国各地に要員を派遣し、戦場での露軍標的の位置情報のほか、露軍のドローン(無人機)やミサイルによる攻撃の早期警戒情報をウクライナ側に迅速に共有する態勢を構築してきた。同国軍は攻撃対象の選定などに民間企業の衛星写真も活用しているが、ウクライナ情報筋は同紙に、CIAからの協力を得られなければ露軍部隊の詳細な動きを追うことは困難になるとの見方を示した。
原文出處 產經新聞